<   2006年 12月 ( 1 )   > この月の画像一覧

どうも、ご無沙汰しておりました。
私は元気にやっております。
単にアイデアがなかったこと、ビデオが壊れて満足に試合を見る事ができなかったことにより、筆を止めておりました。
ま、言い訳はこのくらいにして。

今朝は久しぶりに試合を見たのですが、寝坊したので最後の15分を見るのがやっとでした。
しかし、この15分の両者の戦いぶりに、両者の相違が凝縮されていたように感じました。
そのため、独断と偏見に基づき、久々に分析してみることにしました。




このときのマドリーは、右サイドからパスを繋げて攻め入ろうとしていたが、パスが最前線に渡るや否や、すぐにセビリアのサイドバックの選手に潰されていた。
マドリーの最前線は孤立していたため、奪われたボールを取り返すフォロアーもおらず、この一連鎖のマドリーの攻撃はここで終わる。

その後は後方から送られたボールをベッカムが間延びした前線にロングフィードするか、グティがリズム良く前線に繋ぐかであったが、セビリアDF陣が、パスの出し手から受け手までを、丸でコンピューターで測ったように次々と潰して行く。

あの優秀な最終ラインを破るには、どうしたらいいのだろうか。

普通なら、前線の選手のうちの一人がボールを持ち、相手DFを数人ひきつけたところで、走りこんできた味方の選手にパスを出し、フィニッシュというのが、オーソドックスな最終ラインの崩し方であると思われる。
しかし、セビリアDF陣は、ボールを持つおとり役に引きつけられることなく、おとり役はもちろん、パスの受け手までもを巧妙にマークしていたのだ。

一番の原因は、マドリーのおとり役に「怖さ」が足りなかったことだろう。
どこからでもゴールを決めてしまう「怖さ」があれば、おそらく最終ラインはおとりにひきつけられていたのではないかと思われる。
しかし、これは個人技の領域に入ってしまうので、これをDFを崩す方策としてあげるのは適切ではないと考えられる。

では個人の資質に頼らずに、あの最終ラインを崩すにはどうすべきだったのか。
あくまで私見であるが、サイドを使って崩すことが有効であったのではないかと思われる。
もちろん、サイドに振ることも最終ラインを崩す方法としては常套手段である。
しかし、通常人間の心理として、サイドからゴールにより近い中央へのボールの移動には敏感でも、中央からサイドへとゴールを決めるのが難しくなるエリアへの移動は鈍感になりがちである。
あれだけ優秀な最終ラインであれば、およそゴールを狙うのに適したフォーメーションはインプット済みなのであろう。
彼らの素晴らしいポジショニングを崩すには、中央からサイドへ振り、虚を突くことが有効であるように思えた。

具体的には、

◇ 中央でパスを回し、サイドへ振る。サイドの選手が中央の2列目の選手にラストパスを送り、フィニッシュ。このとき、最前線の選手は、あたかもクロスを決めるがごとく振舞い、DFをひきつけておくことが重要である。

◇ 右サイド→中央→右サイドと繋ぎながら前線に上がり、右サイドが中央にパスを送る。
中央の選手はそれをスルーし、左サイドが中央へ走りこみフィニッシュ。これは左右が逆でも可能である。

などが思い浮かぶ。

これを可能にするには、① 攻撃を組み立てるレジスタの存在、②レジスタを中心とした攻撃フォーメーションの徹底が必要と思われる。
守備の強化と中盤の充実に努めている現在のマドリーにとっては、かなり突飛な課題であろう。
しかしながら、①、②を突き詰めるとやがてはそれが弱点となる。
強力なレジスタの存在が足かせとなり、レジスタを押さえられると何も出来ないチームとなってしまうのだ。
そしてその典型がEURO2004で不甲斐ない戦いぶりをみせたレブルーであることは記憶に新しい。

チームが恒久的な強さを身に付けるためには、戦術に徹底と流動という相反する二つの概念を持ち合わせることが鍵となりそうである。
[PR]