試合観戦記(05/2/26: デポルティーボ・ラコルーニャ VS  レアル・マドリッド戦)

今日も試合を見てのお話。

デポルはスペイン北西部、海産物のおいしい海沿いの街・ラコルーニャを本拠地とするチーム。
いわゆる、リーガ4強(マドリー、バルセロナ、バレンシア、デポル)の一角として君臨する強豪です。
しかし、今季は現在10位と、低迷しています。

スタメンは予想どおり。

開始早々、マドリーはデポルに左サイドを攻略され、ゴールを狙われる。
バラバラながらもなんとかデポルを食い止めるマドリー。

しかし前半8分、再び左サイドをえぐられたマドリーは、ファンタジスタ・バレロン(MF・スペイン代表)を中心としたデポルのパス交換により、守備を撹乱される。
そして、マークの外れたセルヒオ(MF・スペイン代表)にクロスをあげられ、ルケ(MF・スペイン代表)に頭で合わせられて失点する。

さらに、そのわずか3分後、三度マドリーは左サイドに侵入を許す。ビクトル(MF・元スペイン代表)はサムエルのマークをはずし、中央へクロスをあげる。そして、中央にいたディエゴ・トリスタン(FW・元スペイン代表)をマークしていたパボンの頭でのクリアが、そのままゴールに入ってしまった。

しかしこのオウンゴールは、パボンがボールに触れなくても、ビクトルのクロスにディエゴ・トリスタンが合わせていただろうと思われるので、いずれにしろ、失点は不可避だったと思われる。

c0040315_1539363.jpgその後マドリーは反撃に転じようとするが、デポルの献身的なプレスからの速攻に苦しめられる。
マドリーもデポルの攻撃を食い止めつつ、攻撃を仕掛けようとするが、デポルの速くて細かいパス回しに、プレスのかけどころがつかめない。

それでもなんとか、グラベセンのボール奪取や、イケルのゴールキックを起点とし、フィーゴ、ブラボ、ポルティージョを中心に、良い攻撃を展開するが、永らく試合から遠ざかっていたポルティージョはフィニッシュを決められない。
頼みのオーウェンも、ジョルジュ・アンドラーデ(DF・ポルトガル代表)、ロメロ(DF・スペイン代表)にしっかりと抑えられていた。
後半折り返すと、マドリーのこの状況は悪化した。

マドリーがボールを持てば、デポルはスペースを支配し、デポルがボールを持てば、マドリーは秩序を失う、といったように、どの場面においても試合の主導権を握っていたのはデポルだった。

ボールを持っても、スペースを消され、足元にしかパスを出せないマドリーは、横や後ろにボールを回すだけで前に進めない。

個々の選手の判断の遅さが、俊敏なデポルの選手にとっては守りやすかった。
デポルの選手は、あえてマドリーにボールを持たせ、隙あらば速攻、という戦術に撤していた。

マドリーはボール支配率ではデポルを上回っていた。
しかし、その数字さえ、デポルの巧みなゲームメイクにコントロールされたものであった。

普通、このようなデポルの戦術は、単調なカウンターになりがちだ。
しかし、デポルは、速攻の過程にバレロン、ビクトル、ディエゴ・トリスタンを中心とした美しいフォーメーションを用いることにより、魅力的なものに変えて見せた。
また、後半にルケに替わり、デポルの象徴・フラン(MF・元スペイン代表)が入ると、ますますデポルは華やいだ。

結果、マドリーは2-0で痛い黒星を喫した。

このような場合、マドリーはどうすればよかったのか。
あくまで私見だが、正攻法としては、最終ラインを上げ下げしながら布陣をコンパクトに保ち、スペースを狭めてボールを奪い合う肉弾戦に挑むのが妥当なのだろう。
しかし、ラインコントロールが出来ず、肉弾戦も苦手なマドリーの選手たちには、これは厳しい。

そこで、ボールを持たれているときは、あの古典的後追い守備で乗り切り、ボールを支配しているときは、ワンタッチでパスを回したり、自慢の技術でボールをキープし、ひたすらボールを奪われないようにすることが得策と考えられる。

スペースにパスを出さないマドリーは、人がいるところにしかパスを出さないので、守る方としては、パスコースを読みやすい。
なので、パスコースを読まれないようにするためには、ボールを受けた選手が素早く判断し、パスを出すことが必要となると考える。

今日の試合で、この素早い判断が一番良く出来ていたのは、後半途中から入ったセラデスだったように見えた。
彼がワンタッチでボールに触れる事により、リズムが生まれていた。

試合の主導権を握られたものの、最後まで積極的な姿勢を崩さなかったため、マドリーに対して失望することはなかった。
確かに優勝は厳しいかもしれない。現に試合後に、得点したルケから「優勝はバルサだ。」と言われてしまった。

でも、私は夢見がちなマドリディスタとして、未だ二冠の夢を見続けている。
今日の試合が一部デビューとなった、右サイドバックのパレンシア(途中出場)は、サイドを切り込む鋭いドリブルをみせてくれた。
このような若き才能が尽きないかぎり、マドリーに勝算が残っているのではと、要領を得ない根拠により、二冠の夢に自信を持っているのだ。
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by kobo_natsu | 2005-02-28 10:07 | 試合観戦記