試合観戦記(05/2/5:レアル・マドリッド VS エスパニョール)

今日もまた、独断と偏見による、試合のお話。


エスパニョールは首位バルセロナと同じく、バルセロナをホームとするクラブ。
今季はマクシ(MF・アルゼンチン代表)、デ・ラ・ペーニャ(MF・スペイン代表)などの好調により、現在4位につけており、バルサに負けぬ存在感を見せ付けています。

今日のマドリーのスタメンは、グラベセンに替えてグティを一人ピボーテに起用。
監督は、王子のファンタジーにかけてみたようだ。

しかし、監督のこの選択は、誤りではなかったようだ。

前半頭から、マドリーはリズムよくパスをまわす。その起点となっていたのはグティ。
しかし、対するエスパニョールも、プレス(相手からボールを奪ったり、パスコースを塞ぐこと)をかけつつ、落ち着いて決定的な場面を作らせないようにする。そして、隙をみては、速攻を仕掛けたり、パスを回してスペースをつくるなど、上位チームらしい巧みさを感じさせる。
ただ、マドリーも、プレスをかけられ、惨めにボールを奪われていた去年のマドリーではなかった。

ボールを失った選手やパスコースを塞がれた選手には、必ず一人は味方が助けに向う。
そして、その救援部隊の選手が失ったボールを回復したり、パスをもらいに行くことでマドリーは攻めのリズムを崩さずに済んだ。

もうひとつ、去年と大きく違うところがある。それは、狭いスペースにパスが通るようになったこと。
相変わらず、パスは足元にしか出ない。しかし、ワンタッチで素早いパスを回すので、相手にパスコースが読まれにくく、狭いスペースでもボールが奪われる危険が少なかったのだ。
この、「高速ワンタッチパス」こそが、従前の強いマドリーの象徴だったのだ。

さらに、去年のマドリーは、特定の選手の個人技に頼ることにより、その選手が徹底マークを受けると、チームとしての機能を失うという弱点があった。
しかし、この点についても、今日のマドリーは、個人技を生かす選手(グティ)を後ろに下げ、ジダンとフィーゴ、ラウールを絶えずポジションチェンジさせ、居所を固定させないことにより、相手のマークを付けにくくし、この4人を有効活用することに成功したのだ。

守備に関しても変化は見られた。相手に攻め込まれても、守護神イケル様の前にはちゃんとDFが四人並んで白い壁を作っていた。
以前から攻めに守りに駆け回っていたサルガドは、以前とかわらぬ仕事ぶりを見せていたが、無節操にオーバーラップを繰り返していたロベカルは、攻撃参加が減ってしまったように見えて、少々物足りなく見える。
しかし、これが、本来あるべき姿なのだろう。実際、攻撃参加が減ったといえども、いざという時にはかならずゴール左横にいてくれる、頼もしいベテランなのだ。

本日のベストプレーは、二つ。
一つ目はジダンの1点目。ベッカムからパスを受けたジダンは左にドリブルでするすると上がり、やや離れたゴール左前までやってくる。右に軽く、左に大きくという切り返しを一瞬にしてこなすことによりDFを一人交わし、もう一人のDFが足を上げてシュートコースを消すよりも速く、左足を振りぬく。ボールは鋭くゴールに刺さった。ランニングのスピードは落ちても、切り返しや足を振りぬくスピードは決して衰えを見せていない。むしろ、年々進化を続けているのではと錯覚するほどである。
しかし、このゴールは、ジダンの欲しい位置にパスを送ったベッカムの功労も大きいことも忘れてはならないだろう。

二つ目は、ラウールの2点目。右からフィーゴが、鋭いフェイントを交えたドリブルでゴール前に切れ込みシュートを打つが、GKのセーブによりはじかれたボールがポストに当たってバウンドする。跳ねたボールを後ろから飛んできたラウールが押し込み、ゴールを決めた。
フェラーリ(前マドリー&スペイン代表主将イエロが命名したラウールのニックネーム)が駆け抜けた瞬間だった。
偶然にも同じ日、ラウールの親友・モリエンテスも、彼の新しいホーム(アンフィールド)でゴールを決めていた。

他にもイケル様がイト(MF・スペイン)の至近距離正面からのシュートを二発連続で止めたスーパーセーブや、サムエルのマクシに対するカバーリング、ソラーリ(途中出場)の左クロスに合わせてのラウールのゴールなど、見所はたくさんあった。最後はゴール前で倒されたグティが失ったボールを、グラベセン(途中出場)がきれいに決め、結局マドリーは4-0でエスパニョールを下した。
グラベセンに対するチームメートの祝福振りは、グラベセンの人柄を感じさせた。トミーはまるで、何年も前からチームに居るようにみえるほど、皆から慕われていた。トミーもソラーリのユニフォームをつかんで興奮していた。
エルゲラはいつも、誰に対してもまるで自分のことのように盛大に祝福する。今日も三人のスコアラーに対して、心から嬉しそうに祝福していた。本当ににいい人だなぁ。


c0040315_10373513.jpg今日は結構良かったのではないかと思うのですが、ほめるにはまだ早いですかね?
スタメンの選手も途中出場の選手も、まんべんなく活躍の機会が与えられているので、途中出場の選手たちのフラストレーションも、以前に比べれば緩和されているのではないですかね?そりゃあもちろん、そういった選手たちが一番望むのはスタメンでしょうけどね。
ルシェンブルゴは、どんな魔法を使ったんでしょうね。
やはり、あのトランシーバー??
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by kobo_natsu | 2005-02-06 10:40 | 試合観戦記