鈴木か、玉田か、高原か

c0040315_21101842.jpg私は日本人でありながら、日本代表の試合はほとんど見ない、という異端者である。
W杯の予選・本戦や、対戦相手が欧州や南米、アフリカの国でない限り見ることはほとんどない。
理由は簡単。代表戦は大概、まだ帰宅していない夜の早い時間に行なわれることが多いからだ。

昨日のシリア戦も見ることが出来なかったが、3-0で日本か勝ったようだ。
昨日得点をあげたのは、鈴木(鹿島アントラーズ)、宮本(ガンバ大阪)、小笠原(鹿島アントラーズ)。
この三人に共通することは、彼らの起用の是非について、サッカーファンの間で盛んに議論されているという事である。

中でも、鈴木については議論が熱い。FWは鈴木-高原(ハンブルガーSV)ではなく、玉田(柏レイソル)-高原にすべき、というのが圧倒的多数意見だ。最近ではそこに、大黒(ガンバ大阪)という選択肢も加わり、鈴木はますます劣勢に立たされている。
しかし私は、日本代表の中で一番好きな選手である鈴木を軸にツートップを決めて欲しいと思っている。

確かに、ポテンシャルの高さでいったら、玉田-高原だろう。高原の実力は言うまでもなく、玉田もスピードとテクニックが備わった若きタレントである。
一方の鈴木は、スピードもテクニックもない。最近では、運動量もガタ落ちだ。
しかし彼は、日本代表に一番足りないものを持っている。それは、勝者のメンタリティだ。

勝者のメンタリティとは、どんな状況でも、勝つ事をあきらめないという強い精神力のこと。私が初めて、鈴木の勝者のメンタリティを見たのは、2001年のコンフェデレーションズカップ(各大陸の王者による、世界一決定戦)だった。
技術はないが、とにかく点を決めてくれる。その姿に、強く惹かれ、以来応援している。そのメンタルの強さは、2002年W杯のベルギー戦でも、昨日のシリア戦でも変わらない。メンタルというのは、簡単なようで難しい。才能があるのに、メンタルがないために潰れてしまった選手はたくさんいるからだ。

それに、いくら日本代表が技術・スピードに飛躍的進歩が見られるといっても、欧州や南米との差は未だ歴然と開いている。
そんな相手に対し、スピードや技術を優先した選手起用が有用かどうか、私としては疑問である。

また、技術やスピードがなくても、勝者のメンタリティの備わった選手のプレーはとても魅力的に映る。ラウールがマドリディスタから深く愛されているのも、彼のもつこのような魅力によるものであろう。ただ、ラウールは、ワンタッチボレーやゴール前のポジショニングに優れた才能を持つと私は理解しているのだが。

もちろん、玉田や高原を使う事が悪いとは、決して思わない。鈴木だって、いつも良いプレーをしている訳ではないだろう。実際、昨日の試合も、得点以外はあまり見せ場がなかったようだ。ただ、鈴木が起用され、代わりに玉田や高原がはじかれる事に対して、過剰に鈴木が叩かれすぎてるのではないかと思うのだ。
鈴木が結果を出していないならそのような主張も理解できる。しかし、鈴木は昨日も、均衡を破る素晴らしいゴールを決めた。そんな選手に対し、玉田や大黒が見たいから引っ込めというのは酷ではないか。

実力者・高原や、伸び盛りの玉田がスタメンから外されるのは残念なことだとは思うが、鈴木だって彼らと同じ「日本代表」だ。選手個人のファンの方の気持ちはわかるが、日本という国を背負って戦っているという事は選手全員、皆同じだ。
ピッチに立った選手(腑甲斐ないプレーをする選手は別として)には皆、平等に声援を送って欲しい、と勝手ながら思う。実際、サッカー先進国の国民は、皆そうなのだから。

とは言いつつ、玉田や大黒に関しては、「将来への投資」として、今の時期に国際経験を積ませることが必要だと言うのは承知している。
結局のところ、私の鈴木起用論は単なるファンのワガママでしかないのだ。

ちなみに、中村か小笠原かと言えば中村(レッジーナ)、宮本か松田(横浜F・マリノス)かと言われれば宮本。
中村の技術はずば抜けてるし、宮本はラインが比較的安定している今は、人を替えるべきでないから。ちなみに、私は幸運にも、三ツ沢でプロデビューを見届けた事がきっかけで、松田には強い思い入れがある。それでも、今適任だと思うのは、宮本。
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by kobo_natsu | 2005-02-03 21:13 | ニュース