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日本×スコットランド(06/513)からの代表選出展望

☆ 日本 VS スコットランド   0-0

■ 日本の現状

従前に比すれば、内容は悪くないように思えた。

福西(MF・ジュビロ磐田)、小野(MF・浦和レッズ)、遠藤(MF・ガンバ大阪)により構成された中盤の底のトライアングルは、ポゼッションを高め、攻撃に「華」を生んでいるように見えた。
長旅の疲れなのか、もともとのスタイルなのか、スコットランドは引いて守り、素早くカウンターを仕掛けるという、オペレーションの効率化を徹底していた。
そのこともあってか、中盤の3人の流動性や連携が際立っていた。

ただ、華麗な中盤に対して、前線やサイドは、彼らの意図を汲むことが出来ず、彼らのパス回しによる崩しを無駄してしまっている場面も多くみられた。
パスを取りこぼす、スペースに出られない、ボールを持ちすて攻め手を失い、消極的な横パスやバッグパスに終始する。

一番よくないのはバッグパスだ。
あくま私見だが、安易なバッグパスは、勝負を諦めることに等しいと思われる。
飛躍的進歩を遂げているとはいえ、技術的に世界レベルとはいえない日本代表にとって、戦意を見せないことを致命傷となりかねないのではないかと思った。

とりあえずは、ジーコの目指す「ポゼッション高めのパスサッカー」は、4年の時を経て、外形だけは実現されつつあるのであろう。

■ 今後の課題

先述の通り、中盤の構成力の高さに比して、前線、サイドがおざなりなのが現在の日本代表である。
今回は相手が引いていたため、中盤を支配することが出来たが、W杯で対戦する相手は、それほどスペースやボールを与えてくれるとは思えないだろう。
しかし、本戦まで残り1ヶ月を切ったところで、中盤、サイド、前線の連携を強化するのは難しく、時には混乱する招く恐れもある。

そのため、極私的提案としては、ようやく開花し始めた速いパス回しはそのままに、とにかく相手を潰すことである。
連携不足のまま早くパスを回すと、それだけインターセプトされるのリスクは高くなる。
しかし、スペースがタイトな現代サッカーでは、相手を崩すためにスピードは不可欠である。
そのため、パスミス等でボールを失った場合にいち早く回復すべく、相手を潰すことが必要と考えたのである。
これは、消耗を伴うサッカーであり、平均的にフィジカルが強いとはいえない現在の日本代表にとっては厳しいものとなるであろう。
しかし、技術がないなら、走って補う…というのが、現代サッカーの1つの流れであるように思える。
ボールをキープする技術がないのなら、走って潰して、泥臭いプレーをするしかないのだ。

神様・ジーコは、自らが過ごしたセレソンのように、優雅で華麗なサッカーを思い描いているのであろうが、今のところ、4年の時をかけても「凡人」である日本人には実現が難しいように思われる。
現在の日本代表に必要なのはエレガントではなく、無骨さなのだ。

■ 代表選出展望

以上を踏まえると、極私的代表スタメンは、以下のようになる。

日本×スコットランド(06/513)からの代表選出展望_c0040315_103301.jpgGK:楢崎正剛
(名古屋グランパスエイト)
DF:田中 誠(ジュビロ磐田)
   宮本恒靖(ジュビロ磐田)
   中沢裕二(横浜Fマリノス)
   加地 亮(ガンバ大阪)
   松井大輔(ルマン)
MF:福西崇史(ジュビロ磐田)
   小野伸二(浦和レッズ)
   中田英寿(ボルトン・ワンダラーズ)
   中村俊輔(セルティック)
FW:巻 誠一郎(ジェフ千葉)
   玉田圭司
(名古屋グランパスエイト)


松井はフィジカルが強く、周囲との連携が巧みな選手なので、左サイドに入れてほしいと考えた。個人的な好みは4バックだが、松井を入れるために3バックとした。
日本代表に足りない、フィジカル、技術、連携を全て兼ね備えた松井をスタメンに入れることは必須条件であろう。
松井はサイドも前線も出来る選手なので、中盤の意図を理解し、中盤のパスを無駄にしない動きを見せてくれることが期待される。

巻は身体能力が高く、前で溜めを作ることが出来る選手であるため、ゴールの嗅覚に優れた玉田との相互補完性も高いように思える。
技術的にはまだまだ及ばないが、ヘディングが強く、ボールタッチがキレイな彼は、モリエンテス(FW・スペイン代表、リバプール)を思わせる。
松井に続いて、久々に注目したい日本人選手である。




以上、日本だ表の試合をほとんど観ないくせに、かなり好き勝手なことを書きましたが、とりあえず、代表の当落線上にあるらしき松井の当選(?)を切に願っております。
もしも松井が落ちたら、観ません(笑)。
by kobo_natsu | 2006-05-14 10:42 | チーム