チャンピオンズリーグ: マドリー×リヨン (05/11/23)

☆ レアル・マドリッド VS オリンピック・リヨン   1-1

前41分:グティ(MF・スペイン代表、レアル・マドリッド)
後27分:カリュー(FW・ノルウェー代表、オリンピック・リヨン)

スタメン

マドリー

GK:カシーリャス(スペイン代表)
DF:ディオゴ(ウルグアイ代表)
パボン(スペイン代表)
エルゲラ(スペイン代表)
ロベルト・カルロス(ブラジル代表)
MF:セルヒオ・ラモス(スペイン代表)
パブロ・ガルシア(ウルグアイ代表)
ベッカム(イングランド代表)
→サルガド(スペイン代表)(後34分)
グティ(スペイン代表)
ジダン(フランス代表)
→バティスタ(ブラジル代表)(後30分)
FW:ロビーニョ(ブラジル代表)

4-2-3-1 

リヨン

GK:クーペ(フランス代表)
DF:レベイエール(フランス代表)
クリス(ブラジル代表)
カサパ(ブラジル代表)
モンソロー(フランス代表(多分))
→フレッヂ(ブラジル代表)(後23分)
MF:ディアッラ(マリ代表)
チアゴ(ポルトガル代表)
ジュニーニョ・ベルナンプガーノ(ブラジル代表)
→クレルク(フランス代表)(後47分)
FW:シドニー・ゴブ(フランス代表)
→ヴィルトール(フランス代表)(後23分)
マルーダ(フランス代表)
カリュー(ノルウェー代表)

4-3-3

マドリーは、中盤の底にセルヒオ・ラモスとパブロ・ガルシアを採用。
2人は似たような特徴を持つため、相互に補完することはなかった。
通常、ピボーテに要求されるのは、ボール奪取と、攻撃の起点となる縦パスと思われる。
しかし、彼らは二人ともボール奪取という仕事にかかりきりで、効果的なパスを前線に送ることが出来ていなかった。

これに気が付いたらしきグティは、下がってボールを拾い、前線に供給するが、絶不調のジダンは、ボールを上手く扱えなかった。
グティが下がって攻撃を組み立てにかかった事により、ポジションの歪みが生じ、ただでさえ弱っているマドリーがもはやチームとして機能しなくなっていた。

すなわち、2列目のグティが下がることにより、布陣は全体にゴールから遠くなる。
そして、グティの前にいるジダンは、ゴールに辿りつくまでに、より長い距離を走らなくてはならなくなる。ジダンには、もはや相手を技術で抜く気力は残っておらず、マークしていたレ・ブルーの後輩レベイエールに自信を付けさせるだけだった。
エルゲラは、布陣を前に上げるべく、ラインを押し上たり、攻撃参加する場面が何度か見受けられた。

前線の攻撃の要であるグティが下がったことにより、攻撃の手数が足りないと感じたロベルト・カルロスは、積極的に前線に上がっていた。
しかし、マドリーが中盤でボールを失い、リヨンの攻撃を受けると、空いた左のスペースをエルゲラがカバーしなくてはならず、危険な状態に陥っていた。

つまり、このポジションの歪みは、攻撃の非効率化と、守備の弱体化を招いていたのだ。

それでも、前半をマドリーが1点リードで折り返せたのは、リヨンが本来の力を出さなかったからであろう。
いつもより緩慢なリヨンの攻撃にさえてこずるほど、マドリーは弱っていた。

前半は、マドリーが攻め入る場面が多く見受けられたが、リヨンが体力を温存するかのように無理に攻め入らなかったため、立場が逆転しているように見えた。
受け身であるはずのリヨンの方が余裕が感じられたのだ。

結局前半は、ゴール左からのベッカムのFKからグティが頭で押し込み、マドリーが辛うじて1点を奪い終わった。

ロッカーに引き上げる際に、ゴブはジダンとユニフォームを交換していた。

後半、リヨンは前半よりもややギアを上げてきた。
リヨンはマドリーの弱体化した中盤を狙う。
ターゲットはセルヒオ・ラモス。
激しいプレッシャーにさらされるとパスミスを連発するラモスは、チアゴやマルーダの餌食となった。
倒されて苦痛に顔を歪めるラモスは、移籍当初に描いていた夢や希望が打ち砕かれ苦悩しているようにも見えた。
その姿は、以前のベッカムと重なった。

プレスに弱いベッカムを狙うという戦法は、03-04シーズンのチャンピオンズリーグにおいて、モナコのデシャン監督(当時)が用いたものだった。
マドリーは二たび、少数精鋭で戦うフランスの誇り高きクラブにあしらわれた。
さらに屈辱的な形で。

優位に立ちながらも、リヨンは相変わらず鋭く攻め入ることのなかった。
攻めてくることのない相手に翻弄されるマドリー。
これ以上の屈辱はなかった。

リヨンが牙を剥いたのは、ゴブに替えてヴィルトールを投入した時だった。
ヴィルトールは、鮮やかに左サイドをえぐってきた(ヴィルトールは、左に入り、マルーダはやや内に絞っていた)。
そして後半27分。
この頼れるベテランの突破からゴール前のカリューにパスが出されると、カリューはまとわり付くロベルト・カルロスを反転してかわし、ヒールで彼の股を抜いてゴールに流し込んだ。
美しいゴールだった。

ゲームはそのまま引き分けに終わり、マドリーはクラシコの傷を癒すことは出来なかった。
マドリーの出来の悪さに合わせたかのように、リヨンは力を押さえていたように見えたため、引き分けで済んだが、もしも真剣勝負で臨まれていたら、致命傷を負っていただろう。
やはり、マドリーにはフロントを含めた改革が必要なようである。




復帰が遅れて申し訳ありません。
これからもよろしくお願いします。
個々のプレーについては、後程別記事に掲載します。
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by kobo_natsu | 2005-11-24 12:45 | 試合観戦記