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リーガ開幕特集 その1:台風の目になるか、アトレティコ・マドリッド

5月にシーズンを終えた今年の欧州のサッカーシーンは、コンフェデレーション杯やビッグクラブの来日ラッシュにより、いつもより忙しないシーズンオフとなっていた。
例年よりもサッカーへの渇望感は少ないながらも、待ちに待ったリーガは、今日開幕する。

昨季は全体に低迷したシーズンを過ごしたリーガのクラブは、今季、一斉に「改革」のシーズンを迎える。

アトレティコ・マドリッドも、それらのクラブの1つだ。
今季アトレティコは、素晴らしいチームを作りながらも、1月にアルゼンチン代表監督を電撃的に退いた、カルロス・ビアンチ氏を招聘し、期待されながらも11位に沈んだチームを建て直そうとしている。

では、アトレティコの弱点は何であり、ビアンチはどう克服しようとしているのか。
乏しい知識を元に、独断と偏見により見てみることにした。


1. 決定力不足とその対策

(1) 少ない得点と多くの引き分け

昨季のアトレティコは、総失点34と、上位のチームのバルサ(29)、マドリー(31)と、同じレベルにありながら、総得点は40と下位チームと同じレベルにあった。
この得点不足は、勝ち点にも影響し、点がとれず勝ちきれなかったことから、引き分けにより勝ち点1に甘んじることが多かった(13勝14敗11引き分け)。

この、深刻な得点力不足の原因は、エース、フェルナンド・トーレス(FW・スペイン代表)の不振と、チームが彼の才能に頼りすぎたことによるものと思われる。


(2) マテヤ・ケズマンの加入による、決定力不足の解消

c0040315_21161798.jpg今季、アトレティコは、決定力不足解消の切り札として、チェルシーで才能を持て余していたケズマン(FW・セルビア・モンテネグロ代表)を獲得した。
ケズマンは、昨季はチェルシーで出場機会に恵まれず、不遇な時を過ごしたが、一昨年まで所属していたPSVアイントホーフェンでは、所属した4シーズンで3度も得点王に輝いたほどのゴールゲッターである。
また、自らゴールを決めるだけでなく、中盤に下がってゲームを作ったり、アシストもできる、器用な選手で、昨季は前線で孤立することの多かったトーレスの相方としては、最適であるように思える。

すなわち、ケズマンの加入は彼自身の得点のみならず、トーレスの得点をも量産する事により、チームの得点力不足を解消することが見込めるのだ。


2. 攻撃スタイルの確立

(1) 攻撃スタイルの欠如

昨季のアトレティコは、サイドの人材不足に悩まされてきた。
中盤でボールをキープできないアトレティコのようなチームにとっては、サイドアタックが生命線になると思われるが、アトレティコにはサイドアタッカーがおらず、本職でないイバガサ(MF・アルゼンチン)やホルヘ(MF・スペイン、→セルタ)が入っていた。
その後、1月に左サイドのグロンキア(MF・デンマーク代表、→シュトゥットガルト)を獲得するが、ケガなどにより安定せず、結局ロングボールを放り込み、トーレスのスピードに頼る単調な攻めが目立った。

(2) サイド攻撃を確立するための、サイドアタッカーの獲得。

一般に、中央の攻撃を確立するには、ボールキープ力にすぐれたテクニシャンもしくはボール奪取に優れたフィジカルコンタクトに強い選手を揃えるか、限りなきフォーメーション練習の反復継続を行なうことが考えられるが、前者は選手を揃える資金が必要であるし、後者は時間がかかる。
そこで、時間をかけずに効果的な攻撃を確立するには、まずサイド攻撃を確立する方が得策と考えられる。

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今季、アトレティコは、ペトロフ(左、MF・左サイド・ブルガリア代表)、マキシ(中央、MF・右サイド・アルゼンチン代表)、ガジェッティ(右、MF・右サイド・アルゼンチン代表)というサイドアタッカーを獲得。
有能な3人が、トーレス頼みの単調な攻めからアトレティコを解放してくれることが期待できる。


3. 守備

最終ラインに関しては、総失点の少なさから考えると、攻撃陣に比して問題はなさそうに見える。
しかし、決して選手層が厚いとは言えず、やや不安は残る。
今のところ、選手補強もないが、おそらくこのまま行くのであろうと思われる。

素人分析であるため、さして目新しさはないが、総じて、アトレティコは、効果的な補強により、弱点は克服しうるように思われる。
あとは、ビアンチ監督がどのようなチームにつくりあげるのか。
想像するに、アルゼンチン代表のように、バランスのとれたチームが思い浮かぶ。

今季こそは、上位を脅かす台風の目となることを期待している。
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by kobo_natsu | 2005-08-27 21:33 | チーム