人気ブログランキング | 話題のタグを見る

フィーゴにオファー(05/5/11)

フィーゴにオファー(05/5/11)_c0040315_2081632.jpg

ソラセレブのneoさんの記事
にありましたが、浦和レッズがフィーゴ(左写真)の獲得に乗り出しているそうです。
この件につき、記者から取材を受けたフィーゴ本人は、初めて聞いた話であると語ったそうだが、浦和の社長が自分を気に入ってくれているのなら、自分もその社長のことを好きになるだろうと話したらしい。

フィーゴは2000年にバルセロナからマドリーに移籍してきた、いわゆる「銀河系」第1号。
巧みなドリブルと、的確なポジショニング、常人離れした状況判断能力により、マドリーにいくつもの幸福をもたらした。
もしも、フィーゴがマドリーに移籍し、成功を収めなければ、ジダンのマドリー加入がなかったかもしれないと思うと、ジダンによりマドリーに惹かれた私にとっても、フィーゴは特別な存在だ。
矛盾しているが、今の「銀河系」政策が決してよかったとは思わない。振り返ってみると、現在のマドリーが抱える病(個人技偏重による、組織力の欠落)は、ジダンの加入時頃から、検査には引っかからないほどの小さな病巣が生まれていたのではないかと思われる。

実際、ボールをこねなくては気がすまないジダンの加入は、それまでの、組織的で美しいマドリーのフォーメーションサッカーを破壊したと思っている「銀河系」以前からのコアなマドリディスタは、少なくはないだろう。
私はジダンファンであるが、いくら、ジダンが魅力的なサッカーを見せてくれるとはいえ、この辺りは否定できないと思うのだ。

しかし、フィーゴは違う。
状況を読み、周りの選手を使いこなすことが出来るフィーゴは、自らの優れた個人技を生かしながらもマドリーのフォーメーションに溶け込むことに成功したのだ。
ジダンは、周りの選手を使うよりも、周りの選手に使われて生きる選手と、私は理解している。そして、イエロ(DF・元スペイン代表、ボルトン)、マケレレ(MF・フランス代表、チェルシー)が去った今のマドリーにおいて、フィーゴはジダンを使いこなせる貴重な選手だと思うのだ。

ただ、マドリーに数々の栄光をもたらし、マドリディスタに愛されているフィーゴも、チームを去られたバルセロニスタにとっては、裏切り者以外の何者でもないだろう。

以前、横浜マリノスがジダンにオファーを出したという記事が出た時に、ジダンにはヨーロッパでキャリアを終えてほしいと記事で書いた。私は、フィーゴに対しても同じ気持ちでいる。
確かに、フィーゴのプレーが日本で気軽に見られるようになるのは嬉しい。
でも、私にとってはジダン同様、フィーゴもいつまでも手の届かないところにいて欲しい人なのだ。だから、フィーゴには、ヨーロッパでキャリアを終えてほしいと思う。おそらく、フィーゴのファンの方の中にも、そう思っている方はいらっしゃるのではないかと思う。

フィーゴはいまだマドリーから契約更新の申し出が出されておらず、シーズン終了後の移籍が確実視されている。時代は移り変わり、それとともに去らなくてはならない選手が出てくるのは自然の流れだとわかっていても、フィーゴがマドリーを去ることに寂しさを感じずにはいられない。