EURO2012予選:アルバニア×フランス(11/09/02)

☆ アルバニア×フランス 1−2

前11分:ベンゼマ(FW・フランス、レアル・マドリッド)
前18分:エムビラ(MF・フランス、スタッドドレンヌ)
後1分:ボグダニ(FW・アルバニア、チェゼーナ)

この試合では、ブランはバックラインを大幅に変更。右からレベイエール(オリンピック・リヨン)、カブール(トットナム・ホットスパー)、アビダル(バルセロナ)、エブラ(マンチェスター・ユナイテッド)と、サーニャ(アーセナル)とラミ(バレンシア)を外した試験的とも取れるDF陣で臨んだ。中盤の底にはエムビラとアルー・ディアラ(オリンピック・マルセイユ)。2列目は右からマルーダ(チェルシー)、ナスリ(マンチェスター・シティ)、リベリ(バイエルン・ミュンヘン)、トップはベンゼマ。

c0040315_1932451.jpg


マルーダは、自由に動く若者たちのカバーできないスペースを埋める程度の役割がちょうどいい。
彼らの攻撃にほんの少し触れる程度のサポートでよいと思われるのだが、アルー・ディアラ、エムビラが思いのほかアルバニアに凌駕され、中盤を支配できずにいたため、マルーダはサイドを走り回るという思わぬ苦役を強いられた。中盤で囲い込めなかったアルバニア勢が、おぼつかないレブルーのバックラインにそのまま流れ込んだため、何度もピンチを招いた。

c0040315_19325063.jpg


アルバニアは怖いほど狡猾で、レブルーを研究していた。ガタガタのバックラインが、スペースをタイトにするためにラインを押し上げればその裏を突き、怖がって引きこもれば、前線に網を引いてナスリを罠にかけた。アルー・ディアラがボールをキープできず、供給先のナスリも封じられた。

c0040315_19363164.jpg


アルバニアの戦術は一貫していた。布陣を引いてフランスをおびき寄せ、自陣で徹底的につぶす。フランスが疲弊した頃に、裏を突いて速攻でカウンターを仕掛ける。アルバニアに当たり負けしたナスリとアルー・ディアラは、思うようなプレーができていなかった。そのため、フランスの攻め手はもっぱらサイドとなり、右はレベイエール、左はリベリのサイドアタックが頼みの綱だった。

c0040315_1940447.jpg


最前線のベンゼマは、アルバニアの厳しいプレスにさらされることが少なかったため、網にかかる仲間を助けに自由に動いてフォローに回っていた。後半に入ると前線にボールが巡ってくる時間が格段に少なくなったため、身体がキレていたベンゼマの見せ場が少なくなってしまったところは口惜しくもある。

c0040315_1935252.jpg


レブルーの前半の2点は、前線が一瞬機能した時に奪ったゴールであったため、残りの時間は、もろいDFを突かれたところを凌ぐ、という苦しい戦いぶりであった。

攻撃にしろ守備にしろ、不調の原因は中盤の底にあるように思われた。
守備に関しては、相手の攻撃を摘み切れず、攻撃については、相手のフィジカルに当たり負けしてしまった結果、ボールをキープし、前線に送るという作業が効率的になされていなかった。中盤の底のエムビラとアルー・ディアラは、双方共に攻守を半分ずつ担当するピボーテと理解しているが、二人の連携が未だ成熟していないため、そのバランスがあまり良くはなかった。

アルー・ディアラがフォローを要求しているときに前のスペース目掛けて走りこむなど、意図に沿わない動きをするエムビラに、アルー・ディアラはやや苛立ちを覚えているようにみえた。この日のエムビラは単体としては自分の持ち味であるボールの奪取、スペースへのタイミングよい飛び出しをこなし悪くなかったが、アルー・ディアラとセットで考えるとあまり良くはなかった。しかし客観的には、アルー・ディアラがボールをキープできない、当たり負けしてた等、一人で中盤の不出来を背負わされているのかもしれない。

c0040315_1935488.jpg


では、次のルーマニア戦はどうすべきか。
まず、中盤の底の2人の組み合わせと役割を再度検討すべきだろう。バックラインが不慣れな今のレブルーにおいては、中盤の底には、今回のように二人とも攻撃と守備をするのではなく、攻撃と守備を完全分業にし、バックラインの負担を減らすことが必要と思われる。そのためには、アルー・ディアラかエムビラのいずれかを外し、守備的素養の高いマテュイディ(パリ・サンジェルマン)を置くのが妥当であろう。
さらに、バックラインの組み合わせもあわせて検討すべきである。私見では、レベイエール(サーニャでも可)、ラミ、カブール、アビダルの4人が安定すると考える。
前線に関しては、このままでも問題ないと思われるが、右にメネズ(パリ・サンジェルマン)を入れることにより前線をより流動的にすることも有効であろう。
明日のルーマニア戦は、内容の伴った勝利を期待する。
[PR]
by kobo_natsu | 2011-09-05 17:02 | 試合観戦記