国際親善試合:ウクライナ×フランス(11/06/06)

☆ ウクライナ × フランス 1−4

後8分:Timochtchouk(ウクライナ)
後13分:ガメイロ(FW・フランス、ロリアン)
後42分:マルタン(MF・フランス、ソショー)
後44分:カブール(DF・フランス、トットナム・ホットスパー)
後47分:マルタン(MF・フランス、ソショー)

レブルースタメン
GK:マンダンダ(オリンピック・マルセイユ)
DF:レベイエール(オリンピック・リヨン)
   サコー(パリ・サンジェルマン)
   カブール(トットナム・ホットスパー)
   エブラ(マンチェスター・ユナイテッド)
MF:エムビラ(スタッド・レンヌ)
   マトゥイディ(サンテティエンヌ)
   キャバイェ(リール・メトロポール)
FW:メネズ(ASローマ)
   ガメイロ(ロリアン)
   レミ(オリンピック・マルセイユ)


4-2-1-3で臨んだレブルーは、ラインコントロールが上手くいかない上、前線の3人が前がかりになったため、布陣が間延びして中盤を形成できなかった。ちょうどシステムの「1」に当たるキャバイェを境に前と後ろが分断され、チームとして機能してはいなかった。
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                              キャバイェ

おそらくブランは、キャバイェをコンダクターとすべく、中盤の底の組み合わせをマトゥイディ−エムビラという、比較的守備的な選手を配置したのだろう。しかし、最終ラインのセンターがサコー−カブールという(おそらく)初顔合わせのコンビの押し上げが足らず、中盤の底から前にボールを運ぶのに苦慮していたように見えた。やっとキャバイェまでボールが来ても、今度はキャバイェから前のガメイロ、レミ、メネズまでの距離がまた遠かった。メネズはともかく、ガメイロ、レミは、ゴールにより近い場所を好むように見えるため、なかなかキャバイェの望むエリアまで下がることが出来ずにいた。

また、キャバイェと前線の間には、黄色いウクライナのDF陣が抜け目なくスペースを埋めていたのも、キャバイェを苦しめた原因のひとつだったであろう。リールを欧州の舞台へ導いた若き司令塔も、ナショナルチームではもどかしいプレーに終始していた。
これはシステムを4-2-3-1と前線のサイドの2人を1列下げるか、中盤の底に一人ビルトアップ出来る選手を配置すれば解決するように思われた。キャバイェのより近くに選手を配置することで前と後ろの連携をスムーズに出来きそうに見えたのだ。

この日のスタメンは今まで控えに回っていた選手を中心に構成されていたが、前半の不出来はスタメンの選手の能力を否定することにはならない。この不出来は、彼らの能力が普段のスタメンの選手に劣っているのではなく、各選手の素養に沿った配置がなされていないことと、経験不足が原因と思われるからである。

こうして前半は、両者無得点のまま終えた。

後半、ブランは選手を変えずに、選手への指示だけで前半の不出来を修正しようとしていた。
相変わらずラインコントロールはおぼつかないが、中盤の底のエムビラがキャバイェとの距離を埋めようと奮起していた。またガメイロ、メネズも下がってボールを受けに行くようになっていた。
そのため、レブルーの中盤はワンタッチでボールを速くまわすことで相手の守備を崩すことが出来るようになった。前半は、ボールを選手に近づける受動的なプレーであったため、単調なロングボールの放り込みが繰り返されていたが、後半は選手がボールに積極的に近づき、能動的なプレーが見られた。

後半8分、マークのずれとラインの乱れを突かれ、ウクライナに先制されるも、その5分後にPA内外でボールを受けたガメイロがとっさの判断で足を振りぬき、見事なミドルシュート決めて追いつく。
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                       ガメイロ

その後、ガメイロ、レミ、メネズに換えて、ベンゼマ(FW・レアル・マドリード)、マルーダ(MF・チェルシー)、リベリ(FW・バイエルン・ミュンヘン)が投入されると、スペースを好むベンゼマ、リベリの奔走により、レブルーの前線は活発になり、チャンスも多く生まれた。自由に動くベンゼマ、リベリの足りない箇所を補うようにプレーするマルーダ。この3人の相互補完がゲームを作っていた。

その後、キャバイェ、サコー、マトゥイディに換え、マルタン(MF・ソショー)、アビダル(DF・バルセロナ)、ディアビ(MF・アーセナル)を投入。まだ体力の有り余る交代選手たちが、疲弊したウクライナを散らしていた。
マルタンは彼にしか見えない軌道を見つけ、ウクライナゴールにロングシュートを突き刺すと、コーナーキックからカブールが繊細なヘディングでゴールを奪う。

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                 マルタン

後半ロスタイムにはリベリのキープからベンゼマが持ち込み、DFを2人ほど引き付けてから、「警備」の手薄になった左のマルタンにラストパスをプレゼント、マルタンが冷静にゴールに流し込んだ。

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こうしてレブルーは、1-4でウクライナを下した。
ラインコントロールや中盤と前線のバランスについては、選手起用も含めて検討の余地はあるだろうが、改めて選手層の厚さと個々の能力の高さを思い知らされた試合であったように思う。ファンの贔屓目は大いにあるが。

次のポーランド戦は、ベラルーシ戦、ウクライナ戦の経験からブランがどのような布陣で望むのか、非常に期待できるものになるだろう。
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by kobo_natsu | 2011-06-07 11:57 | 試合観戦記