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ここ数年、取り付く島のないほどの強さを見せていたバルサに、ほころびが見え始めてきた。そんなバルサを巧く攻略したクラブが2つある。セルタとレバークーゼンだ。
この2つのクラブが用いたのは、スペースを消し、プレスをかけ、ボールを奪ったら、布陣ごと攻め上がること。まるでクロップ監督時代のドルトムントの様な、鮮やかなゲーゲンプレスだ。

しかもこれは、中盤の構成力がやや落ちている今季のバルサには、物理的機能にはもちろん、メンタルにも効果覿面であった。中盤の支配権を奪われたバルサは、戦う気力を落としていく。セルタ戦で大量失点したのも、セルタの戦術がバルサのメンタル面に作用したのではないかと思われる。

だが、レバークーゼンについては、攻略は出来たものの、結果には繋がらなかった。バルサは、80分まではセルタ戦とほぼ同じくメンタルをやられていたが、83分にセルジ・ロベルトがゴールを押しこ
んでから、メンタルを回復し始めた。
最後はスアレスの力技で、バルサがたった10分で試合をものにしてしまった。

これらを踏まえると、バルサ攻略のカギは、機能的に封じることも必要だが、それ以上に、個の力で打開させないほどに、メンタル面を封じることも必要になるのであろう。

今後、どのクラブが、またはマドリーがクラシコにおいて、どうバルサを攻略するのか、怪我で離脱しているメッシの代わりに右に入っているムニールやセルジ・ロベルトといった、バルサの新鋭のプレーと共に注目である。


# by kobo_natsu | 2015-09-30 09:09 | チーム
FIFAの収賄疑惑について連日報道されてますが、捜査に乗り出したのはアメリカの司法省という組織です。これは、今回の摘発がアメリカのFCPA(The Foreign Corrupt Practices Act 連邦海外腐敗行為防止法)という法律に基づくものであるからと思われます。FCPAとは、外国の公務員に対する贈賄行為を禁止する法律で、日本では不正競争防止法という法律の中の条項の1つに類似の規定があります。
この法律のすごいところ(怖いところ?)は、アメリカの法律であるにもかかわらず、広く他国にも影響するという点です。
たとえば、インドネシアで、中国の公務員に対して賄賂を渡した場合でも、この法律で罰せられます(「域外適用」といいます。)。ただ、1つ条件があって、賄賂を渡した会社や個人が、アメリカの会社、アメリカで上場してる会社もしくはアメリカに子会社などの関連会社を持つ会社であること、個人の場合は、アメリカ市民、国民または居住者であることが必要になります。
日系企業には、アメリカに関連会社を持っている会社が多数あるので、このような日系企業には、気をつけなくてはならない法律になります。実際、このFCPA違反で捕まってしまった日系企業はいくつかあり、有名なところでは、ブリジストン、丸紅でしょうか。

本件の調査の端緒となった事案は、アメリカの某スポーツウエアメーカーが、1996年に南米のとある国のサッカー協会とサプライヤー契約を締結したときに、不必要なお金が動いたのではという疑惑なのだそうです。ちなみに、サッカー協会というのは国家組織ではなく民間団体なのだそうで、このままでは、FCPAは適用されません。
どうやら、スポーツウエアメーカーからサッカー協会へ支払われたお金の一部がFIFAの関係者流れるという形で、贈賄行為を行ったのではないかと見られているそうです。すなわち、スポーツウエアメーカーとサッカー協会間の取引が、マネーロンダリングに使われたという疑いがあるみたいですね。これは憶測になりますが、FIFAの職員は公務員とみなされ、FCPAが適用されたのだと思われます。
スポーツウエアメーカーから直接FIFAの関係者にお金が渡されていなくても、FCPA違反になるのかという疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、間接行為でも違反になります。実際ブリジストンは、仲介を頼んだ現地エージェントが、ブリジストンが知らないところで勝手に賄賂を渡していたにも関わらず、有罪になりました。これがFCPAの怖いところです。
ちなみにこのスポーツウエアメーカーは、FIFAの汚職報道後すぐに、疑惑を否定する声明を出しているそうです。

このスポーツウエアメーカー、私の愛する某チームのサプライヤーでもあるので、なんとか関与してないといいのですがね。

※ まだ調査が始まったばかりで情報も少ないので、齟齬があれば、随時更新します。

# by kobo_natsu | 2015-06-02 11:32 | ニュース
今、私が一番好きな選手である、ケビン・ガメイロ。背は小さいけど、スピードとテクニックがあり、とても勘がよい選手です。ゴール前でのポジショニングが良く、ゴールもアシストも出来る。相手DFに前線からプレスをかけ、貪欲なまでにボールを追いかけ、ボールを持ったら相手DFの守備の網を切り裂くかのように、ゴール前に切れ込むその姿は、獰猛なキツネ、ケモノそのものです。

10-11シーズンまで在籍したロリアンでは、2年連続リーグアン得点ランク2位という実績を積み、鳴り物入りで移籍市場に出されたはずでした。さかし、獲得に名乗りを上げていたビジャレアルやバレンシア等のスペインのクラブが、軒並み財政難のため獲得を断念し、最終的には当時カタールのファンドがオーナーに変わり、潤沢な資金を得たばかりのパリ・サンジェルマン(以下「PSG」)がガメイロを獲得しました。
一部には、ガメイロがスペインに行かずにフランス国内にとどまったのは、当時フランス代表監督であったブランからの、国外よりも国内にとどまる方がプレーの機会が増え、代表にも選ばれやすくなるだろうという助言によるものだという話もありましたが、結果的には逆の結論になってしまいました。

もともとPSGのオーナーであるアル・ケラフィ氏の意向ではなく、当時PSGの監督であったコンブアレが獲得を熱望したガメイロは、2011年の冬の移籍市場でコンブアレが解任されると、状況が悪くなりました。ガメイロの様なパサーを必要とするFWを好まないアンチェロッティは、オアロや後に獲得したイブラヒモビッチを1トップに据え、ガメイロは控えに回る日々が続きました。出場時間が減ったガメイロは、ゴール数も振るわず、2011年秋を最後に、代表から遠ざかりました。

2013年、アンチェロッティがマドリーに行ったのと同時に、ガメイロもめでたくスペインのチーム、セビージャに移籍する事が出来ました。2012年のEURO出場を目指してPSGに移籍したが叶わず、今度こそ代表での国際舞台を踏めるかと思われましたが、セビージャでのプレーぶりも、代表のライバルであるベンゼマ、ジルー、レミなどを凌ぐには至らず、2014年W杯に出場することができませんでした。
14-15シーズンは、序盤こそ怪我で出遅れたものの、後半はロリアン時代を思わせるようなケモノぶりを発揮したり、サイドからクロスを上げるなど、ユーティリティ性が向上しました。ガメイロの動きが、ゴール前のアイデアを創造的にするようになったように思います。スタメンで出るよりも、途中出場の方がゴール率が高いというのは、ベンチが定位置になってしまったPSG時代の名残なのでしょうか、要らぬ「習慣」が身に付いてしまいました。

本来のプレーを取り戻し、ELを制し、そしてCL出場権を得た今、来季こそは、スタメンで出てもゴールを決めて、3度目の正直で2016年のEUROに出場してほしいものです。

# by kobo_natsu | 2015-06-01 11:31 | 選手
何か話をしたくても語る言葉が出てこない、というのはよくある事で、語る言葉が出て来なくなり、ブログが墓場状態になった。その後ツイッターを始めて、再び144文字で語る言葉なら出てくるようになったけど、結局また、うまく言葉が出て来なくなって、しょうもない日常の事が大半を占めるようになってしまった。
どなたかのツイートで目にしたのだが、最初のころ、あれだけ夢中になって書いていたブログやツイートが、時が経ちフォロアーや読者が増えるほどに書きづらく、無難な内容に終始するようになり、やがてつまらなさを感じてしまい止めてしまう状況が、テレビの深夜番組で人気を博し、その後ゴールデンに進出したが、大衆受けを狙うあまり面白くなくなり、視聴率が低迷して終わるという番組のサイクルのようだというのは、まさにその通りだと思う。
興味を持ってくれる方が増えるのは大変有難いことである。しかし、人目を気にすると、途端に内容がつまらなくなり、自分自身もつまらなくなってしまうのだろう。
今年の1月で、ほとんど更新してないブログが10周年を迎えたのを機に、改めて原点に帰り、人目を気にせず書きたい事をツイッターやブログにアップし、そしてサッカーと素直に向き合い、ブログも月1回程度は更新しようかと思っているが、果たしてどうなるか。
ツイッター上で実際にお会いして、リアルに友達になっている方がいる今、前のようにカッコつけたブログを見られるのがとても恥ずかしいということが、更新を滞らせていた理由の一つであった。しかし、今一度、その羞恥心をかなぐり捨てて見ようと思う。
おそらくそれが、私にとっては、自分が自分である事を確立するための手段の1つであるからだと思うから。

ここまで、私の蹴球生活が充実したのは、他の誰でもない私の大切な友人のおかげ。改めてありがとう、jumpin画伯!

もし、まだのぞきに来てくださる方がいらしてたら、ほんとにありがとう。これからもよろしくお願いします。

# by kobo_natsu | 2015-06-01 10:12 | 蹴球生活
W杯が始まる前から何かと騒がしいレブルーではあるが、ナスリ(MF・マンチェスター・シティ)が代表選出から漏れた理由は、客観的・戦術的にはこう見える。

レブルーはブラン監督の時代から、中盤の底の組み合わせに苦慮していた。しかし
、ようやく3月のオランダ戦で試したマテュイディ(MF・パリ・サンジェルマン)、キャバイェ(MF・パリ・サンジェルマン)、ポグバ(MF・ユベントス)のトリボーテがよく機能する事が分かった今、おそらくレブルーは4-3-3を基本布陣としてW杯に臨むものと思われる。
しかしながらナスリは、W杯予選で何度か起用された4-3-3のトリデンテの左サイドをうまくこなすことが出来なかった。1トップのベンゼマとは、例えば4-2-3-1のトップ下の様に、縦関係の方が互いに
やりやすい様に見受けられるのだ。
他方、3月のオランダ戦においてトリデンテの左サイドとして先発起用されたグリ
ーズマン(FW・レアル・ソシエダ)は、ベンゼマの空けたスペースを良く埋め、パスの出し手としても受け手としても、よく馴染んでいた。この試合でグリーズマンは、リベリ(MF・バイエルン・ミュンヘン)のバックアッパーとして及第点が得られたのだろう。
ナスリが優れた選手であることには疑いはないが、今回の戦術・システムにおいて
は、グリーズマンの方が適していると判断されたものと思慮される。監督であるデシャンとの確執については、付随的な原因に過ぎないだろう。

他方右サイドについて、攻撃陣最後の1席を争い、敗れたガメイロ(FW・セビージ
ャ)についてはどうか。
こちらについては、純粋なセンターFWであるガメイロよりも、右サイドもセンター
もこなせる上、他のニューカッスル所属の選手との連携も見込めるレミ(FW・ニューカッスル)が、ヴァルブエナ(MF・オリンピック・マルセイユ)のバックアッパーとして適していると判断されたのであろう。レミは、デシャンがマルセイユを率いていた時に当該クラブでプレーしていたため、その点においても勝手知ったるレミを選んだのではないかと思われる。
もう少しガメイロが、右サイドをこなせるようになっていれば、もしくはゴール数
を上げていれば、レミに代わり選ばれていたかもしれないだろう。

しかしながら今回のフランス代表においては、交代によって流れを変えられる選手
が見当たらないように思われる。
基本布陣が1トップとなるため、ベンゼマ(FW・レアル・マドリード)をスタメン
で起用し、その役割をジルー(FW・アーセナル)に担わせようとしているのだろうが、彼はスピードに乏しく、ポストやパスにより流れを作りながらゴールを上げるタイプの選手であるため、
途中から出場するよりは、スタメンで起用して長時間プレーさせた方が、本来の力
を発揮できるタイプである様に思われる。
他方ガメイロは、スピードがあり、パスも自ら持ち込むこともできるため、疲労がたまる時間帯にそのスピードで相手に脅威を与えるジョーカーとして有効であろう。

以上は、私的な憶測に過ぎず、また、W杯で親善試合通りにレブルーがどのように機能する保証もない。
しかしながら、ようやく形を見つけつつあるチームへの期待は膨らむばかりである。
本番での弱さは覚悟しつつも、2年前のEUROからの成長が感じられる試合を期待したい。
# by kobo_natsu | 2014-05-19 17:57 | チーム